第六話



オレは振り向こうとした・・・すると、顔の真横から銀色に光るものが出てきた。
そう、アクアの刀だヽ(×□×;)ノ
ちょうど頬の部分に、とても冷たい刃の部分の横の方が触れている。正直恐い^^;
そうこうするうちに、後ろから声がかかった。
「おい!おまえ。こんなとこで何をしてるんでしょうかね〜?」
《オレには、わかった。アクアは絶対笑っていると・・・作り笑顔で、ひきつった笑顔で・・・》
オレは理由を考えた《あっ!そうだ♪》「えっと〜・・・この家広すぎて迷子になって・・・」
「しまった。って言うんじゃないだろうな!!!」
「私はさっきの場所で待っとけと、言ったはずだが・・・」
「私の勘違いなんでしょうかね〜?」
刃で、頬を軽くたたかれた。
「えっと〜・・・あっ!ヒノメの背中の傷がどうしても気になってしまって!」
「おい!どうしてそれを知っている・・・傷のことをヒノメに言ったのか?」
「いや・・・何か訳がありそなので、まだ聞いてはいない・・・」
「そうか。。。」
アクアは、何かホッとしたような感じで言った。
「おい!傷のことは、絶対ヒノには聞くなよ。絶対だからな。もし、そんなことをしたらお前でも容赦はしない」
すごい恐い声でアクアが言った。
「あっ・・・あぁ〜、わかったこのことにはもう触れないでおくよ」
「それならいいんだ。」・・・「ん!!!」
「おまえ、そういえばどうしてそのことを知っているんだ!?」「まさかおまえ、前もこんなことを・・・」
色はテレながら
「は・はい^^;」・・・・・・・・・
長い沈黙!そして、アクアが急に!
「お〜い!ヒノ♪またお前に常連さんがやってきましたよ!」
「少し顔を、出してごらん」
そういうと、布の隙間から、ひょっこりヒノメが顔を出した。
「あっ!」・・・
「ど・どーもー^^;」
ヒノメの瞳が、うるうるしていている。オレはそこで、言い訳を考えた。
「・・・・・えっと〜」
アクアが、耳元でささやく
「傷のことを言ったら、命はないものと思え!」
オレはドキドキだ(笑)苦しまぎれに
「体質的に・・・勝手に体が動い・・・」
・・・そこでヒノメは一言!
「目をつぶってぇ〜♪」
すごい笑顔だ。
オレは目をつぶった。・・・・・・・ひたひたひた・・・・・・ヒノメが歩いてくる音がする。
目の前まで来たようだ。ビュンビュンと、何かの素振りのような音がする^^;

次の瞬間、バシ!・・・バシバシバシバシ!!バッッッシ〜〜〜ン!!!《ナイス♪ジャストミート☆ひのめ!ヽ(×□×;)ノ》

と思いながら、オレは吹っ飛んだ;;
天井しか見えない・・・動く気力もない。むしろ動くとアクアになにされるかわからないし。
急に顔が現れた。アクアだった。・・・
しかもちゃんと服着てるし;;
「あ・あのぉ〜・・・後ろにいる時初めから服着ていたの?」
「当たり前だ。」
とアクアは一言。
《うわぁ〜だまされたぁ〜^^;裸と思って少しドキドキしてたのに〜》・・・
《っていうか、あんな短時間にどうやって^^;ご・ご都合主義かな?(笑)》
アクアも、急にニコって笑った。
そう!アクアにとどめをさされたのだ。

オレは、意識を失った。気が付いたのは、もう夜が明けようとしている頃だった。
ヒノメとアクアは、すでに起きていて朝ごはんの準備をしているようだった。
ヒノメは、オレに気づいたらしく近づいてきた。そして、微笑みながら一言♪
「変な体質の持ち主の勇者さん!おはようですぅ〜♪」
オレは、グサッって心に何かが刺さったような気がした(笑)しかし、次にとどめをさされた^^;
「なんか呼び名が長いですねぇ〜」
「あっ!そうだ略して♪」
「{変}な体{質}の持ち主の勇{者}さん・・{変}・{質}・{者}・・・『変質者』さんってのはどうですかぁ〜?」
「我ながらながら、ヒノメうまいですぅ〜!えっへん♪」
オレの心に、確実に何かが刺さった(笑)《悪気がない分、逆にたちが悪い^^:》
オレはすぐに、
「もうやらないから、それはだけはゆるしてくれ」
と弁解。ヒノメは観念したらしく
「せっかくいい名前だったのにぃ〜。残念ポイポイですぅ〜;;」
と、ちょっと残念そうだったが・・・オレの名誉のためにも、これだけはちゃんとしとかなければ;;
「ふんっ!・・・自業自得だ!」
遠くから、野次が飛んできた。
まぁ〜、いろいろあったけど、やっとで朝飯にありつけた。何かシチューのような食べ物だった。アクアが作ったらしい。
「やっぱ、あっちゃんが作ったご飯おいしいですぅ〜♪」
「そんなにうまいのかぁ〜?アクアが作ったんだぜ〜^^しかもがさつできついっぽい、アクアの飯だぜ!」
っと、さっきの野次のお返しと言わんばかりに、ののしった。
アクアはそう言われると、ちょっと下にうつむいてしまった。オレはそんなことには気づかずに、一口食べてみた。・・・
「うまい!」
思わずアクアの手を取り、握手をしてしまった。
「見直したぜ!アクアがこんなに飯作るのうまいとは・・・」
そう言いつつ、アクアの顔をみると顔が真っ赤である!
「さ、さわるな!」
いつもより、激しい口調でアクアは叫んだ。
アクアは叫ぶと、色の手をはらい、
「洗い物を片付けてくる」
と言い奥の方へ入っていった。色は、いったい何が起こったのかもわからずに。きょとんとしていた。
ヒノメが小さな声で
「きっと、恥ずかしかったんですよぉ〜♪手を握られたからぁ〜(ノ≧∀≦)ノ」
「しかし、あの嫌がり方はちょっと激しくないか?」
「あっちゃんは、男の人とほとんど話しすることはないんですよぉ〜!」
「だからぁ〜、手なんか握られるときっとああなっちゃうんですよぉ〜」
「そ・そうなんだ^^;」
「うん!きっとそうですよぉ〜。」 「私にまかせなさいですぅ♪」
《いや・・・君にはまかせられない》
と、心で色は強く思った。

オレが、壁ぎわからアクアの方を見ると、さっき握られていた手を触りながらぽけ〜っとしている。
アクアでは、考えられない光景である。
話しかけようと身を乗り出すと、アクアが急に振り向き、
「そこに居るのは、誰だ!」
と振り向いたとたんに何かを投げつけられた。
ちょうど、顔の真横に果物用のナイフみたいなのが突き刺さっている^^;
「おい!シキ。こんなとこで、こりずに盗み見か!?」
笑顔が恐い⊂(゚Д゚,,⊂⌒`つ
オレは無言で、首を横にすごいスピードで振った。
オレはすぐに
「えっと・・・洗い物を手伝おうとして・^^;」
アクアは、じっとこっちを見つめている。
「まぁ〜いい、今回はゆるしてやろう」「手伝いに来たのなら、さっさと片付けてくれ・・・」
「私はヒノのとこに行くから」
と言うと、オレの返事も聞かずにさっさとヒノメのところに行ってしまった。
オレは、しょうがなく洗い物を始めた。でもまぁ〜、殺されなかっただけでもまだましか・・・と改めて思った。
食事も終わり、洗い物も済んだ。オレとヒノメはさっそく、次の旅路のための準備を始めた。
アクアも一緒に、ついていくということになった。オレだけに、ヒノメを任せるのには不安があるらしい^^;
オレは正直うれしかった♪
オレもヒノメだけでは、いろいろと心細かったからだ。アクアの刀の腕があれば、あきらかに旅は快適に、安全に進むだろうと思ったからだ。
ようやく旅支度が終わり、出かけようとした時だった。急に、アクアが真剣な顔をした。そして小声で
「さっきから、見られているぞ!・・・今ちょうどドアの真正面ぐらいにいる」
オレは、びっくりした!まったく気づかなかったからだ。やはりアクアとオレでは、アクアの方が基礎能力でまさっているようだ;;
ヒノメにいたってはアクアの言葉に、反応すらしていない。アクアは、刀を出した。
そして、オレに
「あのドアを、一気に開けて来い!私が援護する・・・」
とアクアは言った。
アクアは踏み込む体制万全である。オレはアクアの言葉と、腕を信用しゆっくりドアの前までやってきた。
さすがにここまで来ると、オレでも人の気配がすることは、なんとなくわかる。
オレは取っ手に、手をかけた。

そして、ドアを開けた!!!・・・


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