第七話



色は、ドアを一気に開けた。・・・・
いた!敵が・・・「んっ!?」
子どもがいた。小さな少女だ。
歳は、14,5の中学生ぐらいだ。こちらを、じぃ〜っと見つめている。無言で、しかも目を大きく見開いて・・・
「ん?・・・どうしたシキ?」
アクアが尋ねた。
「い・いやぁ〜。子どもがいるんだけど^^;」・・・
アクアが、オレの後ろから覗き込んだ。その後を続いて、ヒノメも・・・。
そして、二人同時に
「あぁっ!!!」
「アヅチ!・あづちゃん」
「こんなとこで何してるんだ!・、お久しぶりですぅ〜♪」
全部、声がダブっていた^^;
「ど・どーもー。。。」
その小さなアヅチっていう子が、聞き取りにくいくらい小さな声で言った。
そして、アヅチはコソコソと家に入ってきた。
アクアが
「アヅチ!どうしてお前こんなとこにいるんだ?」
「遊びに来たんですよねぇ〜?あづちゃん♪」
「きっと当たりですぅ♪私は天才ちゃんですねぇ〜!えっへん☆」・・・

「ち・違う。。。」

「なら、どうしてここに来たんだ!?。何か用があるのではないか?」
「お告げがあったの。。。」
『遠方より友来たりて、友と交わりし連れ去らん。。。汝(なんじ)選びし2つの道を・・・交わりし死の旅人とならん。。。交わらずとて死の底へ・・・君交わりし時何かが起こらん。』
って・・・
《オレには、何が言いたいのかわからなかった。》
「その、お告げの意味はなんだんだ!アヅチ?」
アクアが、話しかけた。
アヅチは少し得意げに
「アクアにお友達が尋ねてきて。。。一緒に旅に出るっていうことなの。。。旅に出ちゃうと死ぬかもしれない・・・。」
「でも、私が付いて行ったら、何か運命が変わるみたい。。。付いていかなかったら私が悲しい思いをするってこと。。。」
「たぶん。。。アクアにもう逢えなくなるっていう意味だと思うの。。。だから私、来たの。」
《そ・そだったんだ》オレは、関心した。
しかし、アクアは一言
「ダメだ!アヅチには危険すぎる。絶対行かせないからな」
「そうだよな!ヒノ、シキ!?」・・・
ヒノメは、あっけらかんに答えた♪
「私は連れて行くの賛成ですぅ〜♪旅はみちずれって言うですよぉ〜!」
「楽しいのも死ぬのもたくさんいる方が、なんかお得って感じがしますよぉ」・・・
《これが、本当のみちずれだな・・・(笑)》
オレは、そう思ったがあえてツッコミは入れなかった。
絶対そんなつまらないことを言ったら、アクアに殺されかねないからである。
ヒノメの言葉に、アクアは少しあきれ気味で、今度はオレに話しかけてきた。
「今のところは1対1だ!お前しだいで、アヅチを連れて行くか連れて行かないかが決まる。」
「ちゃんと考えて発言しなさいよ!」
アクアが、かる〜く微笑んでいる・・・《恐いヽ(×□×;)ノ正直恐い;;》
オレは、すぐに連れて行かない!と答えようとした。しかし・・・誰かに、服を引っ張られる感じがしたので見てみると、アヅチがしっかり握りしめている。
しかも、じぃ〜っとこっちの方を見つめているではありませんか!しかも、今にも泣き出しそうな感じで。
すでに、ウルウル度はヒノメを超えている。(ノ≧∀≦)ノ
大きな目を、ぱっちり開けて涙をためている。・・・オレは、正直とまどった
。だが、ここで引くとあとでアクアに何されるかわからないので、ここは最初の考えどおりにダメ!だと、言うことにした。
オレが、言おうと口を開こうとした・・・また、かる〜く服をひっぱられた!その時のアヅチの顔は・・・
子どもなのに色っぽいの一言である^^;うるうるした目を、半開きにして、とろ〜んとしながらこっちを、じぃ〜っと見つめている。
そして、アヅチがすごい小さな聞き取るのもやっとな声で・・・
「私は邪魔なの!?・・・だめぇ〜?」と、首を少しかしげながら言ったのである。

・・・KO!!! (ν○'-')=○)ζ'):;';、

オレの、硬い?心は完全に砕け散った! そして、アクアに一言
「アヅチも絶対連れて行くからな♪」
アクアは微笑んでいる!でも目は、全然笑っていない^^;オレはしまったぁ〜と、思うがもう引っ込みはつかない!
オレが、冷や汗をかいてる時に隣にいるアヅチは、誰にも聞こえないような小さな声で
「・・・単純・・・ばか」
と、小さく微笑んでいる様子だ。
こうして、3人目のオレの旅仲間が増えていった。
アヅチも旅の準備をすると、さっそくみんなで洞窟を目指して出発することになった。
この村から、洞窟までは普通に歩いて1日ほどだということだった。村から一歩出ると、そこにはまた広大な森が広がっていた。オレたち、4人はまるでピクニックにでも行くような感じで歩き始めた。
こういう雰囲気を出しているヒノメのおかげで^^;・・・ヒノメは、スキップをしながら
「ピ〜クニック!ピ〜クニック!らんらんらん♪」
「さぁ〜、みんなもご一緒にですぅ〜♪」
などと、話しつつ何度もみぞに、はまりながらスキップをしているヽ(^-^*)ノ
アクアはいつものことみたいなので、気にもとめていない様子だ。アヅチは、ずっと無口で歩いているが小刻みに、ヒノメのリズムにのりながら歩いている様子だ。
ヒノメ+アヅチ?のピクニック軍団を先頭に、深い森の中を歩いて行った。
何時間も歩いているうちに、日が落ちてきた。ここは危険らしいので、早めに休む準備をしていた方がいいとアクアが言うので、今日はここまでにして休む準備をし始めた。・・・
何もなかったように見えるが、オレたちは何度かトカゲもどきや、大きな怪鳥などにも襲われている^^;
しかし、ほとんどみんなアクアによって瞬殺されてしまっているのだ。
オレが手を出す暇が、ほとんどないくらいに・・・戦っている時は、ヒノメは、ハリセン振り回しながら応援♪
アヅチは、ぼ〜っとアクアを見つめているだけ!
そしてオレは、今にも死にそうな敵にとどめをさすだけ・・・アクアの攻撃から、かろうじて、逃げてきた致命傷をおったザコ敵だけだ^^;
99%アクアのおかげで、ここまで何事もなくこれた訳である。
今日は、みんな疲れたらしくすぐに寝てしまった。むろん、見張りはオレとアクアで交換で行なったが・・・

次の日は、朝早く起きて洞窟へ向けて出発した。そのおかげで今はすでに、洞窟の目の前まで来ていた。しかし、中に入れない状況になっていた^^;
洞窟のちょうど入り口に、ゼリー状の変なやつがいるからである。大きさは3メートルはあろうかと・・・
アクアの助言により、うかつに近づかない方がいいということもあり、いまだオレたちとゼリーの変なやつは沈黙を保っている。
オレは、しいびれをきらしてゼリーもどきに突っ込んでいった。目の前まで、一気に突っ込むと剣で、一太刀!・・・

バシュッ!!!

ゼリーもどきの、体が斬れた・・・が!
すぐに元に戻りとげみたいなものが、オレを襲ってきた!体の形状を変え、襲ってきたのである。オレはすぐに横に飛びのいたので、かすり傷程度ですんだ。
「おそらく、あのゼリーもどきは斬っても斬っても、元に戻ってしまうだろう」
とアクアが言った。
ゼリーもどきの体の中心には宝石みたいなものが、キラキラ輝いている・・・
ゲームなれしているオレは、
「きっとあの宝石の部分が弱点じゃないのか?」とみんなに聞いてみた。
アクアもたぶんそうだろうと、うなずいてくれた。アクアは、そういうとそこに落ちていた石を、やつに向かって投げた。

一発目は投げるふりを・・・反応はない。

二発目は少し離れたところに投げた・・・それでも反応がない。

三発目はやつのすぐ近くに!・・・

その瞬間!!!体の形状が変化し、石をくしざしにした。どうやら、ある一定の距離に来たものを、反射的にくしざしにするみたいだ。何も考えていない分、攻撃しずらい;;宝石をくだくためには、接近しないと絶対に無理だし・・・
そうみんなで、考えているうちにアクアが一言・・・
「私がやる・・・おまえらは離れていろ!」
「お・おい!アクア大丈夫なのか?」
と尋ねたが、すでにアクアは聞いていない。真剣なまなざしだ!そして、アクアが走った。
体が青く光ると同時に

「奥義弐式・・・八心流撃斬(はっしんりゅうげきざん)」・・・

なんと、アクアが八つに分身した^^;
みんな同時に飛びかかって行った。
まずは、1人目2人目が、ゼリーもどきに斬りかかった。
だが・・・斬りかかった瞬間にくしざしにされてしまった。・・・
しかし、くしざしにされたアクア二人は水となって、消えてしまった。
そうこうしている間に、3、4人目が敵の真上に・・・しかし、少しのダメージを与えたがすぐくしざしになり、水となって消えてしまった。
そして5,6,7人目のアクアが、同時に真正面から突撃して行った。
この間の時間は、ほんの数秒である!目にもとまらない速さとはこういうことを言うのだろうと、オレは思った。
3人が同時に飛び、刀を重ね合わせて斬りかかった!
刀が、ゼリーもどきにくい込んだ・・・
しかし宝石にあと一歩というところで、今までにないくらいのトゲの嵐により、水となって消えてしまった。
やつは、体のほとんどを使い3人のアクアに攻撃をしかけたのだ。が・・・3人の後ろに隠れていたかのように、8人目の最後のアクアがそのスキを逃さないように、宝石に向かって一突き・・・
宝石は砕け散った。
アクア自身が、分身をおとりにとどめをさしたのだ!・・・
だがなんとその時、ゼリーもどきがしゃべったのである
「くっくっく・・・それ・は・・偽者・だ・・・」
と言うと、体のあっちこっちから、先ほどの宝石が輝きだした。
「さ・ぁ〜・・・本物は・・・ひとつ・だ・・」

次の瞬間!!!8人目のアクアに大きなトゲが突き刺さった・・・

先ほどのアクアたちみたいに・・・
き・消えない・・・。

「ア、アクアぁ〜!!!」

「あっちゃん!?・・・」

「・・・・」

3人はそれを、呆然としてただ見ているだけだった・・・。



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